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一千年の昔。
平和なイシュタリアに突然の災いが訪れた。 |
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邪竜ダルダンディス。
無限の魔力を秘めたクレーネの石を携え、
恐るべき魔物の王が、暗黒の世界から飛来したのだ。
邪竜の魔の手は美しい大地を破壊しつくし、
人々はどうすることもできないまま、逃げ惑った。
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全ての者が絶望にうちひしがれる中
聖なる剣を携えた勇者、アイネアスが現れた。 |
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アイネアスは九日間に及ぶ長い戦いの末、
見事、邪竜の眉間に聖なる剣を突き立てた。
人々は歓喜し、勇者を王として迎えた。
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これが、4百年の歴史を誇るアステル王朝の幕開けである。
邪竜のもたらしたクレーネの石は、王城の高みにそなえられ、イシュタリア全土をあまねく照らした。
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すると、不思議なことに、世界中の人々が
特別な修行もなしに、魔法が使えるようになった。
農業、建設、交通…あらゆることが魔法化され、
生活は飛躍的に豊かなものとなった。
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そして、一千年の時が流れた。
王都にはいくつもの王朝が興っては滅び、
もはやアイネアスの偉業は伝説の中に埋もれた。
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ただ、世界の果てサランダの峰にさらされた邪竜の骨と、
その額に刺さったアイネアスの剣だけが
いにしえの真実を今に残している…
(風の伝説ザナドゥ取扱説明書, 1993, pp.4-5)
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